2012年12月9日日曜日

祖母のお裁縫道具

 もうすぐ1歳半になる娘が保育園に通い始めました。週に数回の通園ですが、色々と書類や備品を揃えるのに何だかばたばたと過ごしています。

 給食をいただく際に使うお食事用のエプロンを、肌触りのよいタオルで手作り。ミシンを出して来るまででもないので、赤の刺しゅう糸でバックステッチをしてゴムを通し、仕上げにお気に入りの手芸屋さんで購入した可愛いアップリケを付けて。
 
 家族が寝静まった後、久し振りに裁縫道具を出して来て、ちくちく。オイルヒーターであたたまった部屋で、子供と一緒に飾り付けをしたツリーを眺めながら、小さい頃のことを思い出しました。

 調理師として働き、世話好きで家事が得意だった祖母。仕事で忙しい母に代って、私が産まれた後は保育園の送り迎えをしてくれた、大好きだった祖母。
 
 中学生の時、家庭科の授業でパジャマを製作するという課題が出て四苦八苦する私に、愛用のミシンを出して来て気長に手伝ってくれたなぁ…。『あなたは完ぺき主義だから』冗談交じりにそう言って、やさしく笑った。
 
 生前に祖母が使っていた裁縫バサミを手にとって、ちょっぴり切なくなった12月の夜でした。