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2017年1月13日金曜日

往き来するひと 何処までがローカル

鈍色の空
たわわに実る赤
時折降るみぞれ混じりの雪
北陸の冬風景


いつも年末年始を過ごすこの場所で
富山のにおいがする と
子供たちが言う


それはどんな匂いだろう?
変わらずそこにある神社の階段を上りながら
苔むした石垣の小径を歩きながら思う


それは
雪が降る前の冷たい空気の匂いかもしれないし
まだ土の中で眠るフキノトウの香りかもしれない


いったい
何処までがローカル
何処までが地元?


私にとってのそれは例えば
今居る神戸でもあり
故郷の富山でもある。
どちらも同じように、自分の大切な場所だから。

もしかしたら
何度となく足を運んでいる淡路島や、福井県の三方五湖周辺もそうかもしれない。

もっと言えば
かつての留学先のユタ州の学生街や、一人で旅したバンクーバーの港町、家族とレンタカーで周ったオークランドの郊外も。



そこには年に数回でも、随分と間があいてしまっていても
逢いに行きたい人たちがいて、見馴れた懐かしい風景が広がっている。

地元とは「心の距離」のことを指すのだと思う。
それぞれの愛着や、思い出や、心の風景が或る場所。

それはきっと
何処にあっても いくつあっても いい


タイムトラベルの瞬間
緑があれば
そこに
香りがある

あなたにとってのローカルは
何処にありますか




2016年8月31日水曜日

Summer favourite things 会いたい人たち其の2

夏休み。
今年の私の宿題?は、会いたい人たちにこの足で会いに行くこと。



メールやSNSで常につながっているように感じていても、それだけではやっぱり寂しい。

今、私の考えていることや感じていることは
今、その人が考えていることや感じていることと
「空気」や「時間」を共有することで深まり
よりよいつながりを生み出してくれる気がするから。

字面の言葉だけでは すれ違うこともある。
アナログでも、少しだけでもいいから、時間をいただいて分かち合うのが大切。

…というわけで、後半は故郷の富山で。

乗り継ぎの金沢の駅で「おもてなしドーム」を見る。
北陸新幹線の開通以降、賑わう金沢の人の多さに圧倒されてお土産街を少し覗いただけだったけど。


黒部宇奈月温泉駅で下車。
人よりも、圧倒的に自然が多くてほっとする。
夏の富山は最高。


本当は夏中富山で過ごしたいのだけど
あまり日がとれず、駆け足で行きたいところ会いたい人たちを巡る。


家印さん。
地元の建築設計室。
国産材を大切に使われているのは以前より知っていて


蔵に保管された木材を見て、そのことを再確認。
「出来ることは自分たちで」「使われなくなった材を再利用して」
仕事と人に真っすぐ向き合う姿勢が信頼を生んでいるのだと思う。


地域を盛り上げるためのあれこれについてお話を伺う。
迎えられ頑張る人たち、影で支える人たち。
形だけ表面だけではない 先を見据えた視点が大切で、
「魅力は人が生み出すもの」と意見が一致して嬉しい。


ドリンクチケットをいただき、そのままHYUGGEさんへ。
昨年夏のオープンから一年経ち更に町に馴染んだ感じがする。


開け放した窓から夏の午後の風。
懐かしい感じの中庭とブレンドハーブティー。地元のお茶寒天のあんみつ。


田舎暮らし、都会暮らし。
往き来する私のような半分ジプシーに、訪れる場所があるのはしあわせ。


実家に帰り、子どもたちと一緒にマロウカルピスを作る。
すっかり夏の定番になったピンク色のやわらかな味。


別の日。
海水浴客で賑わう海岸へ。


自然が創り出したサンドアートに、誰かが置いた飛び石。
日本海は、見渡すかぎりの水平線。


翡翠(ヒスイ)が採れると有名な海岸で海水の透明度に驚く。
確か私の子どもの頃は、もっと汚れていたはず。
こんなに綺麗に生まれ変わっているなんて知らなかった。


リニューアルした海の家でブレスレットづくり。
好きな色と、石を選んで。


 地元のアーティストさんとのやりとりも愉しい。
どこかほっこりする、石を使った作品たち。


海の次は山。
朝の散歩を兼ねて友人の営むブルーベリー園に立ち寄る。
これから、どんな風になるのだろう。
私には応援することしか出来ないけど、何かしら力になれることがあればいいなと眺める。


隣にはまだ若い稲穂。
朝の風に乗って漂う青っぽい匂い。


夏を締めくくる線香花火の夜。
今回会えなかった人たちにも、きっとまた会える。
まぶたの裏に映る光も髪についた匂いも
流星群とともに大切に、記憶の中に閉じ込めて持ち帰る。


お土産にいただいたナチュラルスイーツぽんぽんさんのマフィンは、ほんのり甘くやさしい味。
夏の疲れを癒し、秋から動き出す自分の背中をそっと押してくれるよう。


夏の終わりに
元気をくれるものたち
人と自然とつながりと
これからもずっと大切なもの
大切にしてゆけますように


2015年8月28日金曜日

夏の想い出2015 #1 富山カフェめぐり〜古きよき新しいものたち



 夏。子供たちを連れ、帰省先の富山へ。
 北陸新幹線の駅で降り、レンタカーでGO。
 目の前いっぱいに広がる田園風景。蒼蒼とした稲の香り。


 緑が濃く、海の色もひときわ深い。
 まっすぐな水平線と吹き抜ける風、遠くに聴こえる波の音。
 夏の富山は最高。



 早速、いつもお世話になっている「ナチュラルスイーツぽんぽん」さんへ。
 素敵にリニューアルしたばかりの店内に、お馴染みの「森のディフューザー」がすっかり変身し、さりげなくディスプレイされていてびっくり!


 地元産の和紙を用いて、ご自分でデコレーションし、世界でたった一つのアイテムにされたとか。なるほど、こんな楽しみ方もあるのだなぁ。
 中の自然芳香液を交換させてもらい、ショーケースにならぶ大人気のシフォンケーキと焼き菓子を購入。


 そして、夏の名物 ビックサンダーマウンテンのような「ぽんぽんかき氷」。
 とても食べきれない〜と思っていると、隣で4歳の娘がペロリと完食…お見事。

  
 シロップや白玉、あんこまで自家製の滋味深いかき氷。ごちそうさまでした。

*******

上の子が従兄弟とキャンプに参加するため、高岡の駅へ見送りに。
 出迎えてくれたのは、ドラえもんの大きなポスト。
 暑中見舞いを投函し、ちょうど到着したラッピング・トラムに子どもも大人も大はしゃぎ。


 せっかくなので、高岡駅周辺を散策。
 昨年新しくOPENされたという「COMMA, COFFEE STAND」さんへ。 
 
 
 自家製フォカッチャが美味しい、オープンサンドイッチのランチ。
 デザートには、挽きたてのコーヒーと、クリームたっぷりのシュークリーム。 


 シンプルな店内はお洒落で居心地がよく、時間がゆったりと流れている。


 オーナーで建築家の大菅さんと神戸とアートの話で盛り上がり、新たなつながりが出来たことが面白く、愉しい。

 夜はバーになるというカウンターには、リキュールや自家製シロップがずらり。
 灯りが点り、夕闇に浮かび上がるような店内も、きっと素敵なのだろうな。

 お土産におすすめのコーヒー豆を挽いてもらうと、店内にひろがる芳ばしい香り。
 あぁ、しあわせ。

 カフェを満喫後、夏の強い陽射しのもと日傘をさしながら目指すのは、セレクトショップ「はんぶんこ」さん。蔵のなかいっぱいにディスプレイされた民芸品にウキウキ。


 じっくり悩んで、木製のキャンドルスタンドと名刺入れを購入。
 江戸時代初期から商人の町として栄えてきたこの辺りでは、土蔵づくりの街並みを活かして色々なイベントもされているそう。
 京都や金沢とは違う魅力がある高岡。「また訪れたい場所」のひとつになりました。

*******

 地元に戻り、また別の日。
 この夏OPENしたばかりのカフェ「ハーブと喫茶 HYGGE 」さん。
 オーナーのなおこさんは共通の知人が多く、前々よりカフェをされると聞いていたので、ご挨拶がてら伺いました。


 古民家を再生されたという店内は、風通しがよく、しっとりとした雰囲気。
 縁側に面したお座敷も、かつて縫製台として使用されていたというテーブルも、時を経て存在するものだけが持つ 味わい深い佇まい。


  個人的にとても嬉しかったのは、壁一面に並ぶハーブの瓶!
 帰省する際には必ず、荷物のなかに数種類のハーブティーを詰めていたのですが、これからはここにくれば、好みのものがいつでも補充できるなぁ〜なんて。
 今回は、ローズヒップやマテが配合された夏のブレンドを購入。


 自家製のレアチーズケーキも、季節の野菜と果物がたっぷりのスムージも美味。
 地元有志の方々が協力し作り上げたという空間は、かつて栄えた和裁所の面影を残しながら、すでに新しい時を刻み始めている。

 
ちりんちりん、と涼しげな硝子風鈴の音。
 故郷のやさしい風が、私たちを迎え入れてくれているような気がして
嬉しく懐かしい気分になりました。


 〜後編につづく〜

2015年4月7日火曜日

made in Toyama 国産アロマの新しい未来

春の入り口。
子どもたちを連れ、新幹線の開通で湧く北陸へ。
何度も何度も往き来している北陸線でも、新しいホームに、ちょっとドキドキ。
金沢駅でサンダーバードから新幹線に乗り換えます。


ピカピカの車体がホームへと滑り込んで来るさまは
つやつや、きときとの(活きのいい)鰤のようだと思ってしまう(笑)


 乗ったやいなや、あっという間に故郷へ到着。ビックリするほど早い!
 最寄駅に降り立つと、構内に控えめに飾られている特産のチューリップと春の花、美しい蛭谷(びるだん)和紙に出迎えられ、やさしい気持ちになりました。

*******

 晴れた日は下の子と手をつなぎお散歩へ。
 見るからに冷たそうな雪解け水が、どうどうと音を立て流れてゆく。


 神戸市内では目にすることの出来ない、つくしの山。
 「つくしんぼうだね」
 「ちがうよ、すぎなだよ」
 杉菜。。。そうだ、そうとも言うね。


 しゃがみ込み、じぃっと見つめる。
 ここでは当たり前の風景が、他の場所ではそうではないことを、子どもたちも感じているのかな。


 この春 稼働したというブルーベリー農園を覗きに行きました。
 お友達の畑だよと伝えると、まじまじと見入る娘。
 丁寧に手入れされ並ぶ 美しいプランターたち…蒼蒼と茂る日が待ち遠しい!


 途中「ここにいるよ」と呼ばれたような気がして振り返る。硬い岩の隙間から、薄紫の菫(すみれ)たちの姿。今だけの、一瞬の風景に出逢う喜び。


*******
 
 今回の帰省の大きな目的のひとつ。
 地元に新しく出来た精油抽出所の見学へ。


 雲が切れ、姿を現す立山連峰。
 かつてここにいた時には普通だった景色が、ここだけのものだと気が付く瞬間。
 
 事務所の方に案内され、作業中の担当の方にご挨拶。お忙しい中、お時間をいただいたことに心から感謝です。

 ちょうどヒノキの枝葉からの精油を抽出中。
 試験用としても使用されるという小振りの抽出機で。


 「咲きましたよ」
 卓上にはクロモジ(黒文字)の小さく愛らしい花々が。
 私が来るから、とご用意していただいていた 採れたての枝を見て仰天。
 あぁ、こんなに鮮やかな緑色が見れるなんて!


倉庫内には、整列し出番を待つクロモジの枝、枝、枝…。
ベテランの木こりさんがまとめたという自然からの贈りものたち。
用の美とは まさにこのこと!


そして外に出ると、湯気のあがる精油抽出後の残渣の山。
春先のまだ冷たさの残る空気に、木々の芳香がほのかに漂って。


 「これ、貴重ですよ」
 見ると、山の所有者からの依頼で伐採されたという梅の木がどっさり。


 手入れをする目的で入ってきた梅林からのアロマウォータを、特別に頂戴しました。
 梅シロップのような とろりとした春の香り。
 一期一会の 森からの恵みを大切に、大切に持ち帰ります。

  
さえぎるもののない 一面の青空。
アロマテラピーの 新しい可能性が動き出す。
 春風に乗って届け、この木々たちの香り。
 たくさんの場所へ、人へ、未来へ。