2014年3月14日金曜日

アロマフェスタ2014


3月とはいえ風もつめたく、春が待ち遠しいこの頃。
 年に一度行われる、所属する日本アロマ環境協会(AEAJ)主催の『アロマフェスタ』へ出掛けてきました。
 いつものことながら、苦手な人混みを我慢して大阪へ。シャトルバスに乗り会場へ到着したら、覚悟を決め、仕事用の精油を買い付けるためセール会場へ。
 早めに到着したのがよかったのか、混雑した様子はあまりなく、心からホッとする私。

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 さっそくお目当てのブースの場所を確認し、いそいそと向かいます。
 今回何よりチェックしたかったのは飛騨高山(岐阜県)に拠点を置く『正プラス』さんの和精油。数年前に誕生した日本産アロマ『yuica』というブランドは、セラピストの間でも話題になったのですが、実物をちゃんと拝見するのは初めて。


 憧れの「クロモジ(黒文字)」「ニオイコブシ(匂辛夷)」「ヒメコマツ(姫小松)」「ヒノキ(檜)」は木・葉・枝葉それぞれの抽出部位による香りの違いを嗅がせていただき、感動。あれと、これと…どれも欲しい!
 驚いたのはレモン精油が、水蒸気蒸留法で採油されていたこと。「肌に光毒性などの刺激成分が残る圧搾法ではないので、トリートメントにも向いていますよ」とのご説明に大きうなずく私。すごいなぁ~。

 国産の米ぬかから抽出された「ライスキャリアオイル」の、すぅっとやさしく肌に馴染み違和感なく浸透してゆく感覚も、初めての体験でした。きっと、日本人の肌に合っているのだろうな。

 専務取締役の方が富山(私の出身地)へ週一回、出張に行かれているとのことから話が弾み、関西でされているイベントなど色々と教えていただきました。
 「ちょっと待ってね」と言い、奥から取り出して見せていただいたクロモジの枝の美しさといったら!先が少し削ってあり、ふんわりとやさしく立ちのぼる香りにしばしうっとり…。


 
 「森が与えてくれる恵みと寄り添う」「日本の森の精油をつくり、人と自然を結んでくれる香りの力を日本の森から発信」するというコンセプト。間伐材や枝葉を採集して精油を抽出し、森林生態系をより豊かなものにする、という企業姿勢が何より素敵。
 パンフレットに書かれているメッセージには

 一滴の精油が、人と自然の循環を繋いでくれる。
 香りで世界を結び、心を癒す。

 これらは私がアロマテラピーを仕事として選んだ理由
 「香りに触れ、自然を感じる、人とつながる、その素晴らしさを伝えたい」
 との想いとぴたりと一致するものがあるのです。

 そして何度も読み返した本、『日本の森から生まれたアロマ』の著者である稲本正さんとお話出来たことは、私のこれからの活動の大きな励みとなりそうです。

 次回以降のレッスンやイベントに使用する精油をいくつか購入。セール価格になっているからこそのまとめ買い(笑)。すべて欲しい気持ちをぐっとこらえ、なんとか予算内に収めました。
 4月の『季節のアロマテラピーワークショップにもお持ちしますので、楽しみにしていてくださいね。

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 気が付くとセール会場はいつしかいっぱいに。熱気を帯びてきたので、切り上げてセミナー会場へと移動しました。
 近隣のリーガロイヤルホテルのランチBOXをいただきながら、アロマスクール時代のクラスメイトと談笑。講演が始まる前にヘッドマッサージを受けるというので、ちょっと覗かせて貰ったりもしました。


 
 午後から始まったセミナー会場は満席。金沢医科大学病院からの女性医師の方の講演を拝聴しました。
 
 よりよい人生のために、より美しく、より健康であること。
 医学的な見地は勿論ですが、女性ならではの視点からのお話はとても共感できるものがあり、また年を重ねることにより起こり得る色々な症状や不調、病気のことなど皆さん真剣に聴き入っていました。
 中でも血流・リンパや、今話題に上っている脂肪酸の種類や摂取する理想の割合などは、メディア等で取り上げられたり、勉強して知っているはずでも、「やっぱりそうなんだ」と再確認する機会となり、とても興味深かったです。

 予定もあり、帰りはバタバタとしましたが、久し振りに会う元クラスメイト達は皆それぞれ充実した毎日を送っている様子。同じ時期に共に学んだ仲間はとても貴重で、これからも大切にしてゆきたいです。
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 家族へのお土産は、大阪の地下街で見つけた、新しいお店のオーガニックドライフルーツ。美味しそうなナッツもいっぱい!阪急電車に揺られながら、収穫の多い一日に感謝し、神戸へと帰りました。


へとへとになったけど、楽しかった~

2014年3月5日水曜日

香りの可能性

 昨年秋に参加したアロマテラピー専門セミナーのテーマのひとつに「認知症予防」がありました。
 「香りを嗅ぐことにより認知度を上げる事が可能になる」との内容を興味深く拝聴していたのですが、その効能をいかにして必要としている場所へ浸透させてゆくのかが今後の大きな課題であるとのお話があり、私もそう感じていました。


 そのことがつい先週、あるテレビ番組で取り上げられたことがきっかけで話題になりました。
 認知症の患者数が20年前に比べ6倍にも増えているという衝撃的な事実があり、30年以上認知症の臨床と研究を続けている先生が開発した新たな認知症の予防法が「ある匂いを嗅ぐことで脳を若返らせ認知症を予防する」というもの。

 この中で<脳の若返りが期待できるという香り2種類のブレンド>として紹介されていたのは

*日中用→活性系の香り…ローズマリー、レモン
         (我が家では、勉強など集中したいときによく使用)
*夜間用→沈静系の香り…ラベンダー、オレンジ
          (私は、なかなか寝付けない~、今夜はぐっすり眠りたい!という時に使用)

 これらの精油はアロマテラピーを専門としているとすぐに思い浮かんでくる基本的なものですが、一般的にはまだまだ「へ~そうなんだ!」という感覚がほとんど。
 そして番組内で紹介された精油に注文が殺到し、各メーカーでも欠品が相次いでいるとか…。メディアの及ぼす影響は凄いなぁと改めて感心?させられました。

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 ここでいま、強く感じることは

 自然から離れていく現代の生活が色々な症状を生み出しているのだとしたら、いまこそ自然に還ることによって、本来私たちが持っている能力を取り戻す必要性が現れてきているのだろうということ。

 植物からの恩恵である香り。嗅覚を刺激することにより、忘れかけていた「大切なこと」がよみがえる。遥か昔から伝えられるその豊かな可能性を、いっときのブームに終わらず、今またたくさんの方々に広く深く、受け入れられてゆくとよいな。

 そしてまた、私たち人間は自然に生かされているということ、すべての生命体がバランスを保ちながら支えあってゆけることが本当に豊かな生活であるということ…を思い起こす「やさしい連鎖」となることを、心から願っています。


小さな頃から変わらない、故郷の光景。
川のせせらぎ、時おり風が吹くと色々な植物たちの香り。
自然と人との営みが調和した
大好きな眺めです