2015年8月31日月曜日

夏の想い出2015 #2 Piano&Cafeコンサート〜目に見えないものたち


滞在が延び、思いがけず参加出来ることになったPiano&Cafeコンサートへ。
昨年は雨模様だったけど、今年は美しく晴れて。
それにしても、一年の経つのはあっという間…。


相変わらす、ぽんぽんさんのスイーツは仕事が綺麗。
それなのに、ほっとする味。
手間と時間、そして愛情がしっかりかけてあるからこその美味しさ。


地元出身のアナウンサー、里美さんの司会は絶妙。
臨機応変に和やかなムードを演出できるのは、事前にしっかりなされた準備と経験があるからだと思う。洗練されているのに安心する、耳に馴染む声と言葉。

Atsukoさんのピアノは不思議。
繊細なのに力強く、やさしく響くやわらかい音色。
ベースや二胡とも無理なく調和し、主役にも脇役にもなることができるのは、
ピアニストとしての実力と、ナチュラルな彼女本来の人柄が音に現れているからなのだろうな。


音楽も香りも空気や時間と同じ
目に見えず、つかむことも出来ず
流れる端から変化し消えてゆく
今まで起こった出来事すべて、夏の日の夢のような気がして
くらくらする

でもそこに確かに存在して
逆には決して回らない時間を超え
五感に刻まれた記憶はまた戻ってくる
その瞬間を切り取り、永遠のものにする


白いワンピース姿でおとなしくしていたものの、
外で遊びたくてうずうずしていた娘を連れて出る。
目の前いっぱいに広がる芝生、誰もいない遊具。


すべり台を堪能する満面の笑みを眺めつつ
サンダルを脱ぎ、黒いワンピースのまま ごろんと芝生の丘に寝転ぶ。
肌をなで通り抜けていく夏の風、
鼻の奥に届く草の匂い。
幼い頃と同じように目を閉じて、胸いっぱいに吸い込む。


一面の蓮の花から、ほのかに漂う静かな香り。遠くに見える、雲と青空。

「時間は前に進むからこそいいんだ」
いつか聞いたドラえもんの言葉が、身に染みて、わかった気がする
夏の日の夕暮れ




2015年8月28日金曜日

夏の想い出2015 #1 富山カフェめぐり〜古きよき新しいものたち



 夏。子供たちを連れ、帰省先の富山へ。
 北陸新幹線の駅で降り、レンタカーでGO。
 目の前いっぱいに広がる田園風景。蒼蒼とした稲の香り。


 緑が濃く、海の色もひときわ深い。
 まっすぐな水平線と吹き抜ける風、遠くに聴こえる波の音。
 夏の富山は最高。



 早速、いつもお世話になっている「ナチュラルスイーツぽんぽん」さんへ。
 素敵にリニューアルしたばかりの店内に、お馴染みの「森のディフューザー」がすっかり変身し、さりげなくディスプレイされていてびっくり!


 地元産の和紙を用いて、ご自分でデコレーションし、世界でたった一つのアイテムにされたとか。なるほど、こんな楽しみ方もあるのだなぁ。
 中の自然芳香液を交換させてもらい、ショーケースにならぶ大人気のシフォンケーキと焼き菓子を購入。


 そして、夏の名物 ビックサンダーマウンテンのような「ぽんぽんかき氷」。
 とても食べきれない〜と思っていると、隣で4歳の娘がペロリと完食…お見事。

  
 シロップや白玉、あんこまで自家製の滋味深いかき氷。ごちそうさまでした。

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上の子が従兄弟とキャンプに参加するため、高岡の駅へ見送りに。
 出迎えてくれたのは、ドラえもんの大きなポスト。
 暑中見舞いを投函し、ちょうど到着したラッピング・トラムに子どもも大人も大はしゃぎ。


 せっかくなので、高岡駅周辺を散策。
 昨年新しくOPENされたという「COMMA, COFFEE STAND」さんへ。 
 
 
 自家製フォカッチャが美味しい、オープンサンドイッチのランチ。
 デザートには、挽きたてのコーヒーと、クリームたっぷりのシュークリーム。 


 シンプルな店内はお洒落で居心地がよく、時間がゆったりと流れている。


 オーナーで建築家の大菅さんと神戸とアートの話で盛り上がり、新たなつながりが出来たことが面白く、愉しい。

 夜はバーになるというカウンターには、リキュールや自家製シロップがずらり。
 灯りが点り、夕闇に浮かび上がるような店内も、きっと素敵なのだろうな。

 お土産におすすめのコーヒー豆を挽いてもらうと、店内にひろがる芳ばしい香り。
 あぁ、しあわせ。

 カフェを満喫後、夏の強い陽射しのもと日傘をさしながら目指すのは、セレクトショップ「はんぶんこ」さん。蔵のなかいっぱいにディスプレイされた民芸品にウキウキ。


 じっくり悩んで、木製のキャンドルスタンドと名刺入れを購入。
 江戸時代初期から商人の町として栄えてきたこの辺りでは、土蔵づくりの街並みを活かして色々なイベントもされているそう。
 京都や金沢とは違う魅力がある高岡。「また訪れたい場所」のひとつになりました。

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 地元に戻り、また別の日。
 この夏OPENしたばかりのカフェ「ハーブと喫茶 HYGGE 」さん。
 オーナーのなおこさんは共通の知人が多く、前々よりカフェをされると聞いていたので、ご挨拶がてら伺いました。


 古民家を再生されたという店内は、風通しがよく、しっとりとした雰囲気。
 縁側に面したお座敷も、かつて縫製台として使用されていたというテーブルも、時を経て存在するものだけが持つ 味わい深い佇まい。


  個人的にとても嬉しかったのは、壁一面に並ぶハーブの瓶!
 帰省する際には必ず、荷物のなかに数種類のハーブティーを詰めていたのですが、これからはここにくれば、好みのものがいつでも補充できるなぁ〜なんて。
 今回は、ローズヒップやマテが配合された夏のブレンドを購入。


 自家製のレアチーズケーキも、季節の野菜と果物がたっぷりのスムージも美味。
 地元有志の方々が協力し作り上げたという空間は、かつて栄えた和裁所の面影を残しながら、すでに新しい時を刻み始めている。

 
ちりんちりん、と涼しげな硝子風鈴の音。
 故郷のやさしい風が、私たちを迎え入れてくれているような気がして
嬉しく懐かしい気分になりました。


 〜後編につづく〜