2015年7月7日火曜日

雨上がり、グリーンライフ


 深呼吸がしたい。
 時折、何となく息苦しく感じて、無性に緑が恋しくなる。


 神戸は都市部でも自然環境に恵まれているし、普段の生活でグリーンに親しんでいる方だとは思うけど、どうにも酸素不足に感じてしまう時がある。

 気管支が弱くて、すぐ喉を痛めてしまうことも関係あるのかもしれない。

 ここ一週間ほど体調不良だったせいもあり、どうしても綺麗な空気が吸いたくなって、家族で森林植物園へ。


 車から降りると、ぱらりぱらりと降っていた雨が上がっていた。
 昨年秋に通ったメタセコイアの並木道も、眩しいほど蒼々とした葉を繁らせて。 

 山登りやハイキングまで出来なくても、自然の中に身を置くのは何よりの癒し。 
 少しひんやりした空気が、街周辺とは比べられないくらい澄んでいるのが分かる。

 
 雨上がり、木々たちの香り。 
 緑のシャワーをからだいっぱいに浴びて、来てよかったとしみじみ。
 

  森のカフェで軽いランチ。
  小鳥たちのさえずりに誘われて、森の中へ。


 梅雨空のもと、紫陽花散策。
 どうしてこんなに綺麗なんだろう。


 蛙さん、いるかな?
 娘と一緒に覗き込む。


 雨粒にいっそう映える色彩に、何度も足を止めて。
 
 大好きなアナベルの群生。
 さわさわと風に揺れ、何か話しているみたい。


 葉っぱの短冊にそれぞれ七夕の願い事を書いて
 真剣な表情でこよりを結ぶ子どもたち。


 ここで観る天の川は、さぞかし綺麗だろうなぁ。
 それぞれの願い事が、どうか叶いますように。


 グリーンの中で、のんびり、ゆっくり深呼吸。
 明日から、また頑張れそう!


繊細な佇まい
八重咲きの、どくだみの苗。
少し強めの香りが厄除にもなってくれる。
植物は…やっぱり偉大。


2015年6月23日火曜日

香りのじかん Lesson3 〜初夏の香りのバスソルト〜


 初夏です。
 毎朝必ず取るようにしている果物も、この季節はひときわ瑞々しくフレッシュな香り。
 梅雨の晴れ間、夏へと向かう植物たちのエネルギーを感じて嬉しくなります。


 「香りのじかん」Lesson3は、初夏の香りのバスソルト。
 開講は月曜日。「代休で時間が取れたので」と親子一緒にご参加くださる方々も。


 「森の香りが好き」「柑橘系など、さわやかな香りに惹かれる」
 
 そんな風に、あらためて好きな香りを振り返ってみるのも、今の自分や生活を見つめなおすきっかけになるのではと思います。
 

 エッセンシャルオイルは日本産精油yuicaと、バスソルト向きのものを色々とお持ちしました。
 イランイランの香りを「保健室のにおい」と表現された方がいて、私にはかなり衝撃だったのですが(笑)「本当だ〜」とうなずかれる方も多く、新しい発見でした。
 

 製作後、ご自身で製作したアロマバスソルトを「ハンドバス」で体感していただきます。
 梅雨冷えの頃、空調や服装で体温を調節するのが難しかったり、冷たい飲み物や食べ物を取り始めたりして、思いの外身体は冷えています。少し熱めのお湯に手を浸すだけで簡単に身体を温められる手浴は、今にぴったりのデトックス法。


 「気持ちいい〜」「めっちゃ汗かくね」「なんていい香り!」
 
 自分で考えてブレンドされた香りを、身体いっぱいに感じて。
 やわらかくほころぶ皆さんの表情が、癒しの時間を素敵に演出していました。

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「サロンと教室のあいだのようなことをしたい」 
 この仕事を始めた時から、ずっと考えていたこと。
 肌で実際に感じる快適さと、知識やアイテムを得る講座の両方を愉しめる…そんな時間を提供できないかな。

 思い描いていた時間がカタチになり、傍で見守っていた私もじんわりとあたたかな気持ちになりました。

  
この日、一番人気の香りはやっぱり「小夏」。ニューサマーオレンジ、日向夏とも呼ばれる果実は名前も香りも、今の季節にぴったり。


 レッスン終了後、開催場所の「北の椅子と」さんのメニューに「晩柑(ばんかん)スカッシュ」を発見。
 「日本のグレープフルーツ」と呼ばれるこちらも、控えめな酸味と苦みが爽やかで、初夏を感じさせてくれる美味しいドリンクでした。


 ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
 香りに包まれて、心身ともに元気をチャージする「おふろ時間」楽しんでくださいね。
 
 次回はいよいよ最終回、7月13日(月)開講です。
 国産オーガニックのライスキャリアオイルでトリートメント用オイルを製作し、簡単な実習を。詳しくはこちら
 セルフケアの魅力と大切さを、しっかりお伝え出来ればと思っています。
 


雨あがり、クチナシの花。
白く美しい花びらと、甘くやさしい香りに誘われるのは…
人も虫たちも、一緒みたい。


2015年6月5日金曜日

アロマセラピーの、その先に

 6月
 美しく色付いた紫陽花に目を奪われる朝



「アロマって、香りだけですか?」
以前、初めてお会いした方から
そんな風にたずねられた

その時は、問われている内容がつかめず戸惑ったけど
きっとその質問の意味は
「アロマは、よい香りを楽しむ為だけに使うもの?」
ということだったのだと思う
なるほど、なんて的を射た質問!

アロマ=香り
との認識で、勿論正しい

でも、決してそれだけではないという事実を
一体どれだけの人たちが知っているのだろう?

その延長線上にある「セラピー(療法)」と
それによってもたらされる、自分を含めた「大切な人たちの笑顔」と
そこからつながる、よりよい明日や未来への「希望」を

植物たちの香りが持つ力によってもたらされる、さまざまな恩恵が
真のアロマセラピーの魅力であるということを

現在の日本ではアロマは商業的な色合いが強く
化学的、人工的につくられた香りと混同されることも多い

ピュアでナチュラルな香りこそ、本来のアロマセラピーに用いられるべきものであり
心身にもたらされる効能、そしてその先に広がる本当の意味での喜びが
見落とされてしまっているのではないかと危惧するこの頃

でもだからこそ
精油の持つ本来のよさを繰り返し伝え、たくさんの方々に広めてゆくことが
アロマセラピーにプロとして携わる私達に課せられた使命であり
何よりの喜びなのだとも思う



しっかりと根を張っていれば
花も咲くし、鳥たちも来てくれる

勇気が欲しいとき、木はおおきな力をくれる
娘が選んだ絵本を読み聴かせながら、そんなことを想いだした

前へ前へとすすむ時間
いまを生きて、しあわせをいっぱい感じたい
大切な人たちが、今日も笑顔でありますように


2015年5月28日木曜日

Aroma Life Spray〜OPEN Workshop〜

  日を増して眩しくなる陽射し。
 我が家のローズゼラニウムが満開を迎えています。
 木々たちの呼吸を感じる、光が満ち溢れる季節になりました。


 兵庫区「北の椅子と」さんにてオープンワークショップを行いました。
 テーマは、日々の暮らしを自分らしくする「アロマライフスプレー」。
 以前よりご予定いただいていた方、当日カフェに来られて興味を持たれた方など、たくさんの方々にご参加いただきました。



 抗菌、消臭、虫除け。
 日本産精油 yuicaをベースに、目的別にお好みの香りをそれぞれチョイス。


 シンプルに効能と香りを限定してブレンドされる方、たくさんの精油をじっくり選ばれる方…個性や今の気分が反映されていて、私も興味深く拝見しました。


 「市販の虫除けスプレーが肌に合わず、自分の手で作りたい」という男性の方も。
 ヒノキやアスナロ、クロモジをベースに調和のとれた素敵な香りに仕上がりました。


 お子さま連れでご参加くださった方も多く、嬉しく思います。

 
 親子で仲良く香りを選ばれている様子は微笑ましく、何より楽しそう。
 完成後はスプレーを大切に持ち抱え「またね」と小さな手を振ってくれました。


 イベント終了後、遅めのランチをいただきました。
 本格的な玄米カレーと、さわやかな自家製レモンスカッシュ。
 4時までランチがいただけるのもここならではです。
 

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 ご参加いただいた皆さま ありがとうございました。
思いついた時に、シュっとひと吹き。
ピュアな香りと効能を実感してくださいね。


 次回開催は「香りのじかん」Lesson3としてバスソルトを製作します。
くわしくはこちら
ご自宅のバスルームで、ゆったり森林浴。
自分だけの初夏の香りを創ってくださいね。


2015年5月27日水曜日

Backyard Session 2015


5月の日曜日、野外イベントに参加出展しました。


 1週間前より雨予報が続き、関係者皆が祈るような気持ちで迎えた当日。
 嬉しいことに予報は外れ、ぴかぴかのお天気に!

 色んなジャンルのブースが並び、わくわくします。


 ご近所でもなかなか足を運べない魅力的なお店を早めに周り、お気に入りをゲット。
 matureさんのお洒落帽子と、かもめ食堂さんの美味しいピクニックランチ。


 Greenguerrillaさんではラベンダーを。
 こちらで購入するハーブたちは元気いっぱいで、育てやすいのです。



 そしてAromerrierでは…


 野外イベントでは多分神戸初?となる yuica製品を販売しました。
 ご自分のトリートメント用に精油+ライスキャリアオイルをセット購入される方や、「家族へプレゼントしたいから」とじっくりアイテムを選ばれる方も。


 ワークショップとしてご用意したのはアロマシャボン玉とバスソルト。
 愛らしい「森のくまシャボン」。。。大人気で、あっという間に完売。
 ありがとうございます。

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  合間に私も駆け足で、飲食ブースを覗きます。

 京都の今西製茶(イマニシセイチャ)さんでは、抹茶ドリンクをオーダー。
 ほうじ茶のビスコッティをお供に美味しくいただきました。エコな和紙カップが素敵。


 L'AVENUEさんの焼き菓子。
 季節を感じるフルーティーなタルト。
 ショコラマドレーヌも絶品。


 Sparkさんの大人気スコーンと自転車。
テントも椅子も、やっぱりかっこいい。


 ライダーたちのコンテスト。DJやMCが賑やかで、とても盛り上がっていました。


 ご来場いただいた皆様、他出展者の皆様、ありがとうございます。
 1日限定の、楽しい遊び場をたっぷり満喫。
 次回はどんなイベントになるのか、今から愉しみです。


精油に陽射しが!
あわてて避難。
影を求めて、気が抜けない一日でした笑


2015年5月12日火曜日

人々と木々たちのあいだに

 
 昨日はハーブドリンクの日でした。
 今回はスペシャルに天然酵母「おひまるパン」さんとのコラボレーションとなりました。

 パンとハーブで半分ずつ分け合って、中央のテーブルはとても賑やか!
 ご提供させていただいたブレンドハーブティーには、「ヨーロッパの天使の羽」と呼ばれるリンデンフラワー&リーヴスも入れました。西洋菩提樹の小さく美しい花と、葉脈が羽のように見える大好きなハーブ。
 ランチとセットで注文してくださったお客さまが多く、本当に嬉しく思います。


 イベントの合間、私もパンランチをいただきました。レーズン酵母のモチモチおひまるパン。ヴィンテージの食器でいただく、丁寧に手作りされたコールスローやポタージュスープ…しあわせなひととき。

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 楽しいイベントの一方で、開催場所である「北の椅子と」さんの駐車場前では切ない光景が広がっていました。
 お店の前を流れる兵庫運河で神戸市の港湾工事が始まっていたのです。
 5月晴れの美しい空の下、「重機が入れないから」という理由で切り倒される木々たち。


「ひとつの家庭が9ヶ月新聞紙を古紙回収にまわすことで、高さ20メートルの木を1本切らずに済む」

 何気なく聴いていたラジオからそんな情報が流れる。
 自分たちの10倍以上もの高さの木が1年では生長しないということは、小学生でも容易に想像出来る。
 それなのに、何十年もの歳月をかけて空気を浄化し木陰をつくり、他の動植物たちに恵みを与えてきた木が一瞬で切り倒される現実に、思わず目を背けたくなってしまう。


 店内に一歩足を踏み入れると たくさんの椅子と家具。
 海を渡り大切に手入れされ、次の持ち主へと受け渡される日を待つかつての木々たち。 年月を重ねたものだけが持つ圧倒的な存在感。



 趣味嗜好のイメージが強かった日本のアロマセラピーは、ここ数年で介護や医療分野との距離がぐっと近づいたのを感じます。「生きている限り」心も身体も健やかでいるためには、自分たちも「自然界の一部」という意識を持つことが第一歩となるのでしょう。

 日本の森から生まれたアロマに携わる1人として、国産精油を支える確かな背景と、それらを使用することで生まれる未来への希望を伝えたい。


 木をめぐる 現在、過去、そして未来。

 大切なものは、大切にするからこそ続いていく。
よりよい明日は今の私たちの「選択」と「行動」から。
 
 目に見えない時間に想いを馳せる、そんな一日でした。