2014年3月5日水曜日

香りの可能性

 昨年秋に参加したアロマテラピー専門セミナーのテーマのひとつに「認知症予防」がありました。
 「香りを嗅ぐことにより認知度を上げる事が可能になる」との内容を興味深く拝聴していたのですが、その効能をいかにして必要としている場所へ浸透させてゆくのかが今後の大きな課題であるとのお話があり、私もそう感じていました。


 そのことがつい先週、あるテレビ番組で取り上げられたことがきっかけで話題になりました。
 認知症の患者数が20年前に比べ6倍にも増えているという衝撃的な事実があり、30年以上認知症の臨床と研究を続けている先生が開発した新たな認知症の予防法が「ある匂いを嗅ぐことで脳を若返らせ認知症を予防する」というもの。

 この中で<脳の若返りが期待できるという香り2種類のブレンド>として紹介されていたのは

*日中用→活性系の香り…ローズマリー、レモン
         (我が家では、勉強など集中したいときによく使用)
*夜間用→沈静系の香り…ラベンダー、オレンジ
          (私は、なかなか寝付けない~、今夜はぐっすり眠りたい!という時に使用)

 これらの精油はアロマテラピーを専門としているとすぐに思い浮かんでくる基本的なものですが、一般的にはまだまだ「へ~そうなんだ!」という感覚がほとんど。
 そして番組内で紹介された精油に注文が殺到し、各メーカーでも欠品が相次いでいるとか…。メディアの及ぼす影響は凄いなぁと改めて感心?させられました。

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 ここでいま、強く感じることは

 自然から離れていく現代の生活が色々な症状を生み出しているのだとしたら、いまこそ自然に還ることによって、本来私たちが持っている能力を取り戻す必要性が現れてきているのだろうということ。

 植物からの恩恵である香り。嗅覚を刺激することにより、忘れかけていた「大切なこと」がよみがえる。遥か昔から伝えられるその豊かな可能性を、いっときのブームに終わらず、今またたくさんの方々に広く深く、受け入れられてゆくとよいな。

 そしてまた、私たち人間は自然に生かされているということ、すべての生命体がバランスを保ちながら支えあってゆけることが本当に豊かな生活であるということ…を思い起こす「やさしい連鎖」となることを、心から願っています。


小さな頃から変わらない、故郷の光景。
川のせせらぎ、時おり風が吹くと色々な植物たちの香り。
自然と人との営みが調和した
大好きな眺めです